この2カ月ほど、一日のほとんどを家で過ごしている。こんな日々もすっかり当たり前のようになってしまったけれど、こうやって文字にしてみると、これから先あるかどうかわからないぐらいの出来事の中に自分がいるのだな、と改めて実感する。

 自分だけの時間があふれるぐらいにあるというのは今のところ苦痛ではなくて(もちろんいろいろな不安は積もる一方だけど)、買ってから一度も棚から出したことがない本を引っ張り出したり、ほこりをかぶっていたピアノを練習したりしているうちにあっという間に夜になってしまう。

 そんなふうに、ずっとやってみたかったことを片っ端から手にとっていく中で真っ先に思いついたのが、部屋に緑を置くことだった。わざわざ自転車を30分こいで買いに行った植木鉢に近所のホームセンターで買った名前もよくわからない植物を入れて、寝室の作業机とリビングのスピーカーの上に置いた。

 僕の朝はまず、植木鉢を日の当たるベランダに出して水をやることだ。ちょこんと並ぶ二つの植物はまるで兄弟みたいでとてもかわいい。朝のニュースを消音にしてレコードをかける。風通しがいいこの街には緑の朝がよく似合う。