ネットの中にごみ袋を置く住民。4月中旬ごろから大型連休明けまで、ごみの量は普段の2倍近くあったという(京都市左京区)

ネットの中にごみ袋を置く住民。4月中旬ごろから大型連休明けまで、ごみの量は普段の2倍近くあったという(京都市左京区)

ごみ袋に添えられていた感謝の手紙=京都市環境政策局提供

ごみ袋に添えられていた感謝の手紙=京都市環境政策局提供

 京都市内で4月に出された家庭ごみの量が急増した。1日当たりの量は前年同期比で可燃ごみは5%、資源ごみは5~7%増え、市は「近年にはない異常な増え方」と分析。一方、店舗など事業所からのごみは26%の大幅減となり、新型コロナウイルスによる外出自粛、休業要請の影響が、ごみの量にくっきりと表れた。

 「これまで20リットルの袋を使っていたが、30リットルに変えた。自分も小学生の長男も家にいることが増えたので」。左京区のパート女性(38)は話す。家で料理する機会が多くなり、外出自粛で大掃除をしたことも、ごみ増につながった、という。
 市によると、4月の1日平均のごみ量は、可燃ごみで前年同期比5%増の545トン、カン、ビン、ペットボトルは同5%増の36・6トン、プラスチック製容器包装は同7%増の29・8トン。テークアウト利用や「家飲み」「おうちごはん」の浸透が、ごみに跳ね返る形となった。
 休業要請の影響で店舗や事業所からの事業系ごみは4分の1減少し、350トン。家庭、事業系を合わせたごみの量は減少したものの、市ごみ減量推進課は「休業要請の解除で事業系ごみは今後、増加する」と予測。2000年度から減少を続けていた家庭からの可燃ごみ量の高止まりに危機感を募らせ、「分別を徹底し、できるだけ減らしてほしい」と呼び掛ける。
 また、大型連休中に大掃除をする家庭が多かったことから、現在も大型ごみ受付センターに電話がつながりにくい状態という。同課は「ご迷惑をおかけしているが、不要不急であれば控えて」としている。
 水道使用量にも影響が出た。4月1日~5月20日の配水量は前年同期比で5%減。主に中心繁華街に給水する蹴上浄水場は15%も減り、住宅地がメーンの新山科浄水場は、ほぼ同じだった。市上下水道局は「観光客の減少が大きい。市民が外出自粛、在宅勤務に協力した結果ともいえる」とみている。

■みなさんは医者と同じく重要 作業員に感謝の声
 「みなさんは医者と同じく重要な存在です。おおきに!」。京都市内でごみを収集する作業員に4月末以降、お礼の手紙が相次いで届いている。手作りマスクを添付したものもあり、感染の危険に直面しながら、働く人々への感謝が広がっている。
 市によると、手紙はごみ袋や、集積場近くの壁に貼りつけられている、という。5月14日現在で計213件にのぼり、中にはマスクを付けて「お体に気をつけて、これからもよろしくお願い致します」と、体調を気遣う手紙もあった。
 市は、作業員の感染防止のため、マスクやティッシュは小袋に包んでから、可燃ごみ袋に入れることをお願いしている。しかし、資源ごみの袋でマスクを捨てるケースもあるといい、「資源ごみ袋は異物除去のため作業員が開封する。感染の危険が増すので絶対にやめて」と呼び掛ける。