台風21号による猛烈な風で、約150メートルにわたって電柱がなぎ倒された海津の町並み(5日午前10時50分ごろ・高島市マキノ町)

台風21号による猛烈な風で、約150メートルにわたって電柱がなぎ倒された海津の町並み(5日午前10時50分ごろ・高島市マキノ町)

 台風21号による猛烈な風で、滋賀県内では5日、国の重要文化的景観に選定されている高島市マキノ町海津地区の琵琶湖沿いの集落で、電柱が約150メートルに渡って倒れ、石積の水辺景観を形成する木造の家並みに被害が出ていることが判明した。
 高島市朽木の山間部では、唯一のアクセスとなる県道が倒木で通行止めとなり、集落が孤立状態になった。県や市は5日、住民の安否確認とともに、復旧作業を急いだが、開通のめどは立っていない。
 同市によると、山間部の集落のうち、完全に孤立しているのは木地山区(8世帯15人)と能家区(7世帯11人)の2集落。いずれもおびただしい倒木が県道をふさいでいる。県高島土木事務所は5日未明から倒木の除去を開始。「6日朝にかけては、夜通しで復旧作業に取り組む」としている。
 滋賀県内の各消防によると5日、新たに25人のけが人が判明し、重軽傷者は計62人となった。県内ではこのほか4日に東近江市で男性(71)が死亡、長浜市で男性(88)が意識不明となっている。

 4日に運休したJR東海道線や湖西線、山陰線は5日は運行を再開したが、ダイヤは大幅に乱れ、通勤、通学の足は混乱した。ホームは電車を待つ人であふれ、改札の外でも通勤客らが疲れた様子を見せていた。
 京都駅ビル(下京区)では、4日に暴風で天井のガラスが落下した中央改札口前のシャッターが閉められて通行禁止になった。
 京阪全線や阪急京都線、近鉄京都線、京福電鉄(嵐山本線、北野線)も5日は始発から運行した。叡山電鉄は二軒茶屋-鞍馬で運休しており、再開の見通しが立っていないという。