アオダイショウ(左)とイシガメを見せながら、「自分が学んだ生き物の知識を社会に役立てたい」と話す松井優樹君(京都府城陽市)

アオダイショウ(左)とイシガメを見せながら、「自分が学んだ生き物の知識を社会に役立てたい」と話す松井優樹君(京都府城陽市)

 大人がメンバーの大半を占める城陽環境パートナーシップ会議(京都府城陽市)の中で、10歳ながら「生き物博士」として自然保護の活動に励む、久津川小5年松井優樹君(10)は、自然観察会などで同世代の子どもたちにカメやヘビなどの生態を教えている。

 アリの目線で昆虫を撮影した映画を幼少期に見たのをきっかけに、生き物の図鑑にはまった。
 3年前の夏、自宅近くの水路でヘビのアオダイショウを見つけた。野生の姿を見るのは初めてで、「自分で育てたい」とわくわくした。首を瞬時につかみ、一発で捕獲に成功。全長約110センチで「肌がざらざらした。捕れてうれしかった」
 飼育方法が分からず環境イベントに持ち込んだ。同会議の中川宗孝さんにアドバイスをもらい、卵を持つ雌だと分かった。「ふ化させてみたい」。期待を膨らませていた翌日、5センチほどの卵7個を産んだ。親と別のケースに入れて、湿ったコケの上で育てた。約2カ月後、次々と誕生する瞬間を目にした。「本当に生まれて、びっくりした」と興奮する。
 昨年6月には沖縄県を訪れ、天然記念物のカメやカエルを観察した。「持ち上げた石は元の場所に」「なるべく草は踏まないで」と、現地ガイドに声を掛けられた。ただ捕まえて育てるだけではなく、生態系を維持する大切さに気付いた。
 身近な環境の変化で気掛かりなのは、城陽市内を流れる古川の改修工事。コンクリート化が進むと、カワセミやスッポンなどの産卵場所が減る。自宅近くの畑で今、イシガメが卵を産みやすい環境づくりを進めている。
 「南山城村でヘビを捕まえたい」「マダガスカル島でカメレオンを触りたい」―。やってみたいことが次々と思い浮かぶ。将来の道はまだ決めていないが、「自分が学んだ生き物の知識を社会に役立てたい」。言葉に力がこもった。