雨どいで暮らすチョウゲンボウの親子(5月14日、京都府亀岡市篠町・柏原公民館)

雨どいで暮らすチョウゲンボウの親子(5月14日、京都府亀岡市篠町・柏原公民館)

 京都府の絶滅危惧種に指定されている鳥類「チョウゲンボウ」が京都府亀岡市篠町柏原の公民館で巣作りする様子が、3年連続で確認されている。外壁の雨どいでえさを分け合ったり、歩行の練習をしたりと、親子の愛らしい姿を近隣住民らが静かに見守っている。今年は約1・3キロ離れた亀岡高(同市横町)でも一時、つがいの営巣が見られた。

 チョウゲンボウはハヤブサの仲間で、親鳥の体長は30~40センチ。崖に巣を作るのが一般的だが、最近ではビルなどの人工物を利用し、都市部で営巣することも多いとされる。

 篠町柏原の公民館では2018年から、毎年春先になると、高さ10メートルほどの雨どいでつがいが巣作りを始める。日本鳥類保護連盟京都の八木昭副会長(76)=同市大井町=は「田んぼや川が近くてえさが豊富なため、子育てに最適の環境」と説明する。

 近くに住む中尾祐蔵さん(76)によると、今年は4月下旬にひなが産声を上げ、雨どいから真っ白な頭をのぞかせた。6羽のひなは親鳥が巣に運ぶネズミやスズメなどを食べて自力で羽ばたくまでに成長し、屋上などで過ごしているという。巣立ちの時期も近いとみられ、中尾さんは「3年連続で来てくれたのは地域の環境が良いからだろう。どうか無事に巣立って」と願う。

 また、4月から5月中旬にかけては、亀岡高でも初めてチョウゲンボウの営巣が確認された。つがいは校舎3階の軒先を利用して交代で卵を温めていたが、ある日、ひなにかえる前の卵がつつかれて空っぽになったり巣から無くなったりしていた。カラスなどに食べられた可能性が高いという。

 学校が巣作りの拠点となったことについて、理科の中野あゆみ教諭は「営巣中は特に警戒心が強いはず。新型コロナウイルスの影響で休校となり、校内がいつもより静かだったからでは」と分析している。