世界の風土や自然の形象を染め上げた作品が並ぶ会場(京都市中京区室町通錦小路上ル、染・清流館)

世界の風土や自然の形象を染め上げた作品が並ぶ会場(京都市中京区室町通錦小路上ル、染・清流館)

 京都の染色家で日本芸術院会員の中井貞次さん(87)の軌跡をたどる展覧会「イメージを染める~中井貞次の世界」(京都新聞など主催)が京都市中京区の「染・清流館」で始まった。世界各地を巡り体感した風土を豊かに染め上げた作品群が17日、関係者に公開された。

 京都市生まれの中井さんは市立美術大(現・市立芸術大)を卒業。藍を基調にろう染めで制作してきた。同展は、1960年代の初期作から日展特選など数々の受賞作、近作まで屏風(びょうぶ)を中心に計33点を紹介する。

 若き日に旅した中東や欧州、中国の土地の営みや都市風景を抽象化して切り取った作品のほか、盛り上がる樹木の根、湿潤な森、湧き上がる雲など日本の自然を藍の濃淡と色面でリズミカルに構成した作品が並ぶ。中井さんは「回顧する機会がもらえてうれしい。日本の伝統を踏まえた上で、何か新しいイメージの世界を表現していきたい」と話した。

 19日午後2時、中井さんの列品解説がある。2月17日まで。月曜休館(祝日の場合は開館、翌日休館)。有料。