滋賀県から近江米が届き、喜ぶ男子学生(東京都武蔵野市・湖国寮)

滋賀県から近江米が届き、喜ぶ男子学生(東京都武蔵野市・湖国寮)

 新型コロナウイルス感染症に伴う学生支援策として滋賀県が無償提供する近江米が、首都圏の大学などに通う県出身者向けの「湖国寮」(東京都武蔵野市)に届いた。感染拡大防止のためずっと東京にとどまっている学生は、古里からの贈り物に心を和ませている。

 湖国寮は公益財団法人「湖国協会」が運営し、男女76人が入居している。寮長の植田公威さん(61)が、無償提供を報じた新聞記事や県の申請サイトにリンクするQRコードを寮の食堂に置き、学生に申し込みを促した。
 5月28日、近江米「みずかがみ」2キログラムと湖国寮出身でもある三日月大造知事からの激励メッセージが3人の寮生の元に届いた。感染を広げないため大津市の実家への帰省を控えている東京外国語大4年の男子学生(22)は「東京にいて地元の自治体からこういうものが届くとほっこりする」と笑顔で話した。
 男子学生は貸与型奨学金と塾講師のアルバイトで学費と生活費を捻出。だがコロナの影響でバイトがなくなり、寮の食事が出ない昼食は自室で米を炊き、ご飯にレトルト食品をかけるなどして節約している。「みずかがみは、いつも買っているお米よりも高級。お金もあまりないので助かる」と喜んだ。
 県によると、県外在住の1人暮らし学生約1600人から申し込みがあったという。湖国寮OBで昨年春まで大津市の中学校校長だった植田寮長は「ありがたい支援。学生にも将来、滋賀県に恩返しをという心が芽生えるはず」と温かいまなざしを向けた。