芸術家ら精選 礎築く

 リニューアルオープンした京都市京セラ美術館で2日から、記念展「最初の一歩 コレクションの原点」が開幕し、開館間もない1935年に初めて陳列された同館所蔵のコレクション47点を公開する。京都の美術史を作品を通して振り返る開館記念展「京都の美術 250年の夢」のプロローグに位置付けられている。
 昭和天皇即位を記念して1933年に「大礼記念京都美術館」として開館した同館は、公立として国内2番目の歴史を持つ。現在の京都国立博物館が古代からの文化財を集めたのに対し、同館は1907年以降の日本画・洋画・工芸・彫刻などを収集してきた。開館当初は竹内栖鳳ら京都の代表的な芸術家でつくる評議会が、帝展や院展出品作からコレクションを選定。メンバーには将来を嘱望された若手もいた。団体や個人からの寄贈もあった。

中村大三郎「ピアノ」1926年

 中村大三郎「ピアノ」は、旧明倫小(現・京都芸術センター)に今も残る、チェコ製ピアノを弾く色鮮やかな着物の女性を丁寧に描出。楽譜が読めるほど精細で「代表作中の代表作」(山田諭学芸員)として知られる。

岡田三郎助「満州記念」1933年

 満州事変後の満州建国期に完成した岡田三郎助「満州記念」には、高揚感や騒がしさではなく、ゆったりと時間が流れる風景が描かれる。明治期に活躍した高僧・竹田黙雷の温和な表情が浮かぶ石本暁曠「在りし日の黙雷禅師」もある。

石本暁曠「在りし日の黙雷禅師」1933年

 当初3月21日に開幕予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため会期を変更して開催する。

津田信夫「英雄闘志 鋳銅軍鶏置物」1934年
太田聴雨「種痘」1934年


【会  期】6月2日(火)~9月6日(日) 月曜休館(祝日の場合は開館)
【開館時間】午前10時~午後6時
【会  場】京都市京セラ美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町)075(771)4334
【主  催】京都市京セラ美術館開館記念展「京都の美術 250年の夢」実行委員会(京都市、京都新聞ほか)
【観覧料】一般1000円、高大生600円、中学生以下と京都市内在住・在学の高校生、障害者手帳提示の人と付き添い1人まで無料。
 当面、入館は事前予約制とし、18日までは京都府在住者に限る。予約は美術館のホームページか専用電話075(761)0239へ。ショップやギャラリー、カフェに入る場合も展覧会の入場予約が必要。