休校中に京都市立中学校の3年に出された課題プリント。各教科それぞれ一定枚数が出された

休校中に京都市立中学校の3年に出された課題プリント。各教科それぞれ一定枚数が出された

 休校中に学校で習っていない内容が課題(宿題)として出され、それが評価につながるのは釈然としない-。そんな意見が京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」にLINE(ライン)で寄せられた。新型コロナウイルスの影響で4月から5月にかけてほとんどの学校が休校となり、児童生徒に多くの課題が出され、提出を求められた。ただ、できたかどうかは家庭環境にも左右される。学校現場や識者を取材すると、休校中の課題を評価につなげることは慎重にすべきだとの意見が聞かれた。

 「これは評価の対象になります」。京都市内の40代女性は5月、市立中学1年の長男に出された課題の一部に書かれていた文言を見て驚いた。「家で勉強したことが評価になるといわれるとプレッシャーも大きい。休校で授業で教えられなかった学習内容を課題で自習させ、それを評価して終わったことにするつもりなのか」と感じたという。
 女性は「家庭で学習するしかない状態では、子どもたちは保護者のサポートを受けられるか、環境が整っているかに学習内容が左右される。学校は『課題で分からないことがあれば電話をして』と言うが、1年生では先生と信頼関係もなく電話しにくい。学びの環境が平等でない中、与えた課題で評価することはあってはいけないと思う」と語る。
 ただ文部科学省は4月に各教育委員会などに出した文書で「臨時休業に伴い学校に登校できない児童生徒に対しては、指導計画等を踏まえながら家庭学習を課し、教師がその学習状況や成果を確認し、学習評価に反映することができます」と記している。

 京都市教委も同様に「休校中の課題は家庭学習の習慣や意欲を継続させるのが目的だが、評価につなげることはある」とする。しかし「評価にどう関わるかは判断材料の一つになるという考え。1学期の評価はあくまで学校再開後の対面での授業を通じて行う」と説明する。

 学校現場ではどうか。市内のある市立中学校長は「課題を出したかどうかを成績に入れることはしないでほしいと先生たちに話した」とするが、「課題に取り組んだ意義があるよう、学校再開後の授業にはつなげる。学習内容がどれくらい定着したかをみる材料にもする」と語る。