レンガ造りの北吸トンネル(京都府舞鶴市北吸)

レンガ造りの北吸トンネル(京都府舞鶴市北吸)

旧海軍火薬廠と松尾寺駅を結んでいた鉄道跡を利用した吉野トンネル(京都府舞鶴市安岡)

旧海軍火薬廠と松尾寺駅を結んでいた鉄道跡を利用した吉野トンネル(京都府舞鶴市安岡)

 京都府舞鶴市が管理するトンネル全10本が、点検で5年以内の修繕が望ましい「早期措置段階」と判定されている。軍港とともに発展してきた都市だけに旧日本海軍に由来する歴史的なトンネルもあり、管理する数は近隣市町と比べて多いという。市は2026年度までに4億6千万円をかけて計画的に修繕し、長寿命化を図っていく。

 舞鶴市の管理するトンネルは1902年開通の道芝(みちしば)トンネル(北吸・余部上)が最も古い。1904年に旧海軍施設への鉄道の引き込み線として造られた北吸トンネル(北吸・浜)は、れんが造りで自転車歩行者専用道として使用され、国の登録有形文化財。吉野トンネル(安岡)は第二次世界大戦中に旧海軍火薬廠(しょう)と松尾寺駅に引かれた鉄道跡で戦後、連合国軍総司令部(GHQ)に接収され、市に譲渡されたという。大浦半島に火力発電所を設置した関西電力から移管されたトンネルなどもある。
 トンネルの点検は、2012年に山梨県で起きた中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故を踏まえ、5年に1度行うことが道路管理者に義務づけられている。市内の17、18年の点検ではトンネル表面のはく離やひび割れ、漏水、照明器具の取り付け状況などが調べられ、全トンネルで4段階で3段階目に悪い早期措置段階と判定された。
 市は長寿命化修繕計画を策定しており、照明器具の更新やコンクリートの補修を進めていく。20年度は334カ所で漏水している平トンネル(平・大丹生)など、五つのトンネルで2億1700万円の予算で修繕を行う予定。
 市土木課は「いずれのトンネルも崩落するといった危険な状態ではない。国の予算の動向を見ながら計画的に修繕を進めていきたい」としている。