2021年に新造船の建造を終了するジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所(舞鶴市余部下)

2021年に新造船の建造を終了するジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所(舞鶴市余部下)

 京都府舞鶴市の多々見良三市長は3日、参院国際経済・外交に関する調査会で参考人として意見陳述した。ジャパンマリンユナイテッド(JMU)舞鶴事業所が商船部門から撤退する事態に触れ、造船業の衰退による国防や地域産業の危機を訴え、造船業への支援策を求めた。

 多々見市長は1903年に旧海軍の艦船を造る舞鶴海軍工廠(こうしょう)が同市に開設された歴史を説明。同工廠に由来するJMUは「大型船を造る日本海側唯一の造船所で、金属加工や塗装など関連企業を束ねる基幹産業。商船からの撤退は地域経済に大打撃だ」と説明した。
 配置転換対象の約300人のうち、8割が舞鶴に残る希望を持っている現状に触れ、「会社の急な撤退方針によるこのような事態は心苦しい。次の仕事を確保できるように支援したい」と話した。
 業績悪化による造船企業の経営効率化の流れについては「国防に関わる自衛隊や海上保安庁の船を自国で建造できなくなる可能性がある危機的状況。国は未来の造船業のビジョンを早急に示すべき」と強調。海上自衛隊などが所在するエリアにある造船所で自衛隊艦船新造・修繕ができる仕組み、造船業への財政支援や国内建造発注率を高める方策を求めた。