彦根市が2022年の完成を目指す新市民体育センターのイメージ図。寄付金集めが苦戦している

彦根市が2022年の完成を目指す新市民体育センターのイメージ図。寄付金集めが苦戦している

 滋賀県彦根市が2022年の完成を目指す新市民体育センター(同市小泉町)の建設費増に伴って募っている寄付が苦戦している。開始から3カ月で、目標額1億円に対して集まったのは約140万円にとどまる。市は、新型コロナウイルスの影響で景気が落ち込む中、「企業向けにPRしづらくなったのが大きな原因」としている。


 寄付は個人が一口千円から、団体・企業が同5万円からで所得税と住民税の寄付金控除が受けられる。企業は同センター内で宣伝できる特典もある。だが、5月末時点で集まったのは29件の146万2522円で、目標額の2%に満たない。このうち企業は2件のみで、市スポーツ課は「新型コロナの影響で苦しい中、お願いしづらく、足を運べる状況でもない」と悩む。同課は、県内企業や市内に支店がある企業への寄付募集のための訪問を中止しており、実施のめどはたっていない。
 市は来年度、ネーミングライツ(命名権)を売却し、年間500万円の収入も関連費用に充てる考えだが、経済状況の見通しは不透明だ。市は寄付額が工事に影響することはないとしつつ、「滑り出しとして非常に苦しい状況。積極的に寄付を集めるタイミングが難しい」としている。
 同センターを巡っては、入札不調を受けて市が建設費を約13億円増額し、82億円に修正した。市では大型事業が相次ぐほか、新型コロナ対策で財政調整基金を大幅に取り崩す見通しで、苦しい財政運営を強いられている。