職員の集団感染が発生し、本庁舎の閉鎖を知らせる張り紙をする職員(4月24日、大津市御陵町・市役所)

職員の集団感染が発生し、本庁舎の閉鎖を知らせる張り紙をする職員(4月24日、大津市御陵町・市役所)

 職員11人が新型コロナウイルスに集団感染し、本庁舎の全面閉鎖(4月25日~5月6日)に至った大津市。業務再開から約1カ月、佐藤健司市長が京都新聞社のインタビューに応じ、改めて「市民に不安と不便をかけ、率直におわびしたい」と語った。併せて、かねて課題とされる市立大津市民病院と市役所支所の運営について、コロナ対策の観点からも積極的に支えていく考えを述べた。

 -振り返って、職員の集団感染と本庁舎閉鎖をどう受け止めているか。
 「前例のないことで市民に不安と不便をかけたことは、率直におわびしたい。重く受け止めており、心苦しく思う。本庁舎を12日間閉鎖したのは、市民や事業者、職員の命と健康を守ることを最優先に考えたためだ。市保健所の疫学調査結果で感染防止対策に足らざるところがあったと指摘された。もう一段の緊張感を持って対応していきたい」
 ―市長としてどう責任を取るか。
 「集団感染を発生させた責任を市長が取るべきとの意見があることは受け止めるが、発生は不祥事ではない。責任が私にあるか、一人の人間として向き合い、考えたい」
 -県都であり中核市である立場から、これまでの国や滋賀県のコロナ対応をどう見る。
 「国から急に方針が出されることが多く、市民が不安に感じることが多かった。例えば帰国者・接触者外来の受診目安として国は当初、体温37・5度以上が4日間続く場合としていたが、機械的に当てはめると外来につなげられない人もおり、今となれば果たして適切だったのかと感じる」
 「県とさまざまな面で連携してきたが、4月中旬に心配だったのは、病床のひっ迫だった。市も大津市民病院の設置者として、同病院に病床確保を依頼したが、院内感染のリスクや人員確保など厳しい状況だった。結果的にはぎりぎりのところで乗り越えられたが、県がもう少し強いリーダーシップを取って病床確保に動いてくれていたら、もっと早くひっ迫した状態は解消できたのではないか」
 -重症コロナ患者を中心に、大津市民病院が受け入れに大きな役割を果たした。本庁舎閉鎖中、計36カ所の市役所支所は開庁し、市民向けのサービスを維持した。
 「独立行政法人化で、病院の経営の責任が市長から理事長に代わったが、設置者としての責任は今も市にある。どういう病院であるべきか、市が中期目標を掲げ、病院が中期計画を立て、経営も検証する。感染症対策を含め、県全体の医療提供体制の中で大津市民病院はしっかり役割を担っており、国や県を含めて(経営を)支えていくことが必要だ」