社会課題の解決につながるビジネス創出を目指し、4カ月間の共同生活で磨いた事業プランを発表する会社員ら(京都市左京区・京都大芝蘭会館)

社会課題の解決につながるビジネス創出を目指し、4カ月間の共同生活で磨いた事業プランを発表する会社員ら(京都市左京区・京都大芝蘭会館)

 起業支援のフェニクシー(京都市中京区)は4日、一つ屋根の下で共同生活をしながら斬新なビジネスの計画を磨いてきた会社員たちの発表会を京都大芝蘭会館(左京区)で開いた。社員たちはさまざまな社会課題の解決につながるアイデアを提案し、企業や投資家に協力を呼び掛けた。

 フェニクシーは、寝食を共にしながら事業プランを磨く住まい付き施設「toberu(トベル)」を左京区に開設し、6月から会社員を対象に起業家育成プログラムを始めた。会社に在籍したまま短期集中で起業準備できるのが特徴で、4カ月間の「合宿」を終えた第1期生メンバー9人が発表した。

 9人の出身企業は、オムロン、NISSHA、東京海上ホールディングス、ダイキン工業、富士フイルム、三菱ケミカル、味の素の計7社。それぞれ海洋ごみ問題や膨張する医療費の削減、再生医療など社会課題のテーマを持ち、起業家や専門家らの助言を得ながら事業プランを練った。

 NISSHA産業資材事業部の吉村祐一さんは、プラスチック廃棄物の削減に向け、個別識別情報が付いた再利用カップを提案し、「使い捨ての意識、行動、習慣を変えたい」と強調。オムロン技術・知財本部の唐子征久さんは、高度な画像認識技術によって実際に店頭で買い物をするような体験を提供できる新たなインターネットショッピングのサービスを提案した。

 発表会には大手企業や投資家も参加し、斬新なアイデアや事業化の可能性を見定めた。フェニクシーは新たなメンバーで11月から第2期のプログラムをスタートする。2棟目の施設も京都で開設する計画で、国内外から起業家を呼び込む。