ナガレホトケドジョウの成魚(宮津市上司・海洋高)

ナガレホトケドジョウの成魚(宮津市上司・海洋高)

この春生まれたナガレホトケドジョウの稚魚(宮津市上司・海洋高)

この春生まれたナガレホトケドジョウの稚魚(宮津市上司・海洋高)

 京都府宮津市上司の海洋高マリンバイオ部が、府の絶滅寸前種「ナガレホトケドジョウ」の飼育下で生まれた稚魚を成長・産卵させ、その卵から稚魚を育てる「累代繁殖」に成功した。同高によると、成功例は全国的に少なく、高校では初。絶滅回避につながり、「北部の豊かな自然の保護に関心が高まれば」としている。

 ナガレホトケドジョウは、府内では北部山間部の水の流れの細い場所に生息する。同部は2017年、福知山市内で5匹を採取。校内で飼育し翌年春、産卵とふ化に成功した。約2年間で15匹を繁殖できる大きさまで育てた。今春産卵し、稚魚30匹が大きくなった。
 生徒は産卵前の魚に、餌をしっかりと与え、水槽をこまめに掃除。ヒーターで水温を安定させた。産卵後は、スポイトで卵をふ化用水槽に移し、かびた卵を取り除くなど管理を続けた。
 横岡和典顧問(44)は「人工飼育下での繁殖のサイクルづくりができた。今後の課題は卵の生存率を上げること。技術は他の魚にも転用できる」と力を込める。飼育を先輩から引き継ぎ、現在後輩2人と取り組む3年の女子生徒(17)は「1年生から関わってきたので、成功してうれしい。今後も部で数を増やしていきたい」と話す。
 同高は、生態系に配慮しながら、将来的に採取した場所に戻すことも検討したいとしている。