夫婦で言葉を考えた岡田紀章住職(右)と妻の婦貴子さん=南丹市園部町美園町・南陽寺

夫婦で言葉を考えた岡田紀章住職(右)と妻の婦貴子さん=南丹市園部町美園町・南陽寺

地域住民に向け、掲示板で「前を向いて歩いていこう」と呼び掛ける吉川憲隆住職(南丹市園部町横田・西福寺)

地域住民に向け、掲示板で「前を向いて歩いていこう」と呼び掛ける吉川憲隆住職(南丹市園部町横田・西福寺)

教伝寺が掲げているボブ・マーリーの言葉(南丹市園部町新町)

教伝寺が掲げているボブ・マーリーの言葉(南丹市園部町新町)

 京都府南丹市内の寺院が門前の掲示板で、新型コロナウイルス禍への対応を伝えるメッセージを貼り出している。自粛ムードが続く中、地域住民に向け、独自の言葉や著名人の名言を通じて生活様式のアイデアや心構えの工夫を紹介している。

 曹洞宗の南陽寺(園部町美園町)は、コロナ禍の生活様式を3カ条にして「手洗い、ウガイ、ニュースを観(み)る」のように分かりやすく伝えている。考案したのは同寺の岡田婦貴子さん(63)。家庭での何気ない会話がきっかけとなり、夫の紀章住職(49)の助言を得ながら言葉を選んだ。
 婦貴子さんは「自分の言葉を書いたのは初めて。身近に感じてもらえたらうれしい」とほほえむ。

 毎月、掲示板の言葉を変えている曹洞宗の西福寺(同町横田)は5月、初めてコロナに関する言葉を書いた。「ストレスの多い時間を一緒にのりきろう」と、読書や字の練習など自宅で集中力を高める過ごし方を紹介している。今月に入ってからは「前を向いて歩いていこう」とコロナ禍で生活に苦慮している人々を励ます思いを込めた言葉を掲げている。
 同寺の吉川憲隆住職(67)は「家にいることを退屈に感じながら過ごすのではなく、自身と向き合う時間にしてみてほしい」と呼び掛けた。

 浄土宗の教伝寺(同町新町)は、ジャマイカ出身のレゲエ歌手ボブ・マーリーの言葉を掲げている。「指をさして人を非難する前に、君のその手が汚れていないか確かめてくれ」
 自粛要請の中でも営業を続ける店舗に匿名の張り紙を貼るなど嫌がらせをした「自粛警察」について、小泉範幸住職(35)が「自分自身を省みてほしい」と思い、この言葉を選んだ。