漫才を披露するロボット=大阪市中央区・大阪国際がんセンター

漫才を披露するロボット=大阪市中央区・大阪国際がんセンター

 ロボットの漫才で、身体的、精神的な苦痛を抱えるがん患者をどれだけ笑わせることができるかを確かめる実験が21日、大阪市内の病院で始まった。医療や介護現場における、ロボットの新たな活用法として期待をしている。

 実験を進めるのは、大阪国際がんセンター(大阪市)、甲南大(神戸市)、奈良先端科学技術大学院大(奈良県生駒市高山町)のグループ。笑いが患者の癒やしとなり、治療効果の向上も期待できることから始めた。

 同意が得られたセンター受診の患者を前に、甲南大が開発している「漫才ロボット」が漫才を披露する。患者の表情の画像を解析して笑っているかどうかを判定し、課題を探る。

 患者から与えられた「お題」をテーマに、人工知能(AI)がインターネットのニュース原稿から台本を自動生成し、ボケ担当の「ゴン太」とツッコミ担当の「あいちゃん」のロボット2体が演じる。

 「お正月」の題は、NHK連続テレビ小説の話題も交えて漫才をした。爆笑とまではいかず、「もっと感情の起伏があった方がいい」(男性患者)と厳しい意見も出たが、「かわいい。癒やされた」(女性患者)と笑顔もあった。

 奈良先端大の荒牧英治・特任准教授(医療情報学)は「医療や介護の見守りには、笑いも大切。将来はスマートスピーカーで家庭に届けることができれば」と話していた