町田市議として第2の人生を歩んでいる元サンガ選手の星さん(東京都町田市)

町田市議として第2の人生を歩んでいる元サンガ選手の星さん(東京都町田市)

J1昇格を決めた試合でゴールを決め、駆け出す現役時代の星さん(11)=2005年10月22日、京都市右京区・西京極競技場

J1昇格を決めた試合でゴールを決め、駆け出す現役時代の星さん(11)=2005年10月22日、京都市右京区・西京極競技場

 サッカーJリーグの京都サンガFCで活躍した星大輔さん(39)が、故郷の東京都町田市の市会議員になり、政治の世界で奮闘している。「生まれ育った街を良くしたい」。スポーツ振興や青少年育成に力を注ぐ1年生議員は持ち前の「運動量」で地域を駆け回る。

 星さんは現役時代、右利きのサイドアタッカーとしてJ1、J2計160試合に出場。サンガには2005年から3年間在籍し、05年のJ2優勝に貢献した。京都の思い出は「(05年秋の)J1昇格を決めた水戸戦。左足ボレーで得点を決めました」と笑顔で語る。
 11年にJ2のFC町田ゼルビア(当時はJFL)で引退後、クラブ職員として営業やホームタウン活動を担当した。街をくまなく回り住民と接する中で、地域課題を解決したいという志が芽生え、17年末に退社。翌年2月の町田市議選に自民党公認で立候補した。
 準備期間はわずか3カ月間。ゼルビアのサポーターらがボランティアで選挙活動を手伝ってくれ、自身も慣れない街頭演説などで支持を訴えた。人口約43万人の町田市議選は36の定数に44人が立候補。星さんは5884票を獲得して3位で当選した。サッカーの試合に勝ったり、J1昇格を果たしたりした時とは喜びの質が違ったといい、「責任を感じ、身の引き締まる思いになった」と明かす。
 市議会では「子どもが体を動かす第一歩を奪ってはいけない」とボール使用が全面禁止されている公園利用の見直しを求め、小中学校への夜間照明整備を訴えた。地域の御用聞きにも徹する。「高校を卒業してサッカーしかやってこなかった。他の議員に頭の良さでは勝てない。僕は運動量や行動力でこまめに足を運ぶしかない」と意気込む。
 各クラブによる地域貢献が盛んなJリーグでは、現役引退後、地元自治体の議員に転身する選手もいる。元浦和レッズGKの都築龍太さん(42)はさいたま市議、元大分トリニータFWの高松大樹さん(38)は大分市議になった。星さんは「選手の時にちょっと競技から離れて本を読んだり、違う学びに励んだりしておくと、引退後の世界が広がるはず」と現役選手にエールを送る。