「まず子どもの不安を取り除くことが大事だ」と語る村井理事長(京都市山科区)

「まず子どもの不安を取り除くことが大事だ」と語る村井理事長(京都市山科区)

 新型コロナウイルスの影響で休校していた京都、滋賀の学校が再開した。ただ長引く休校が児童生徒たちにどんな影響を及ぼしたかは分からない。子どもたちの学習や生活の支援をする京都市のNPO法人「山科醍醐こどものひろば」の村井琢哉理事長に、どう子どもたちのフォローをすべきか聞いた。

 -京都府内では3月から5月まで春休みを挟み、休校が約3カ月続いた。
 「休校で子どもたちが急に家にいることを強いられ、家庭の負担が増した。学習の積み上げの基礎となる家庭が崩れたのに、そこへのフォローが不十分だった。そのため子どもに加え、親もストレスを抱えただろう。家が落ち着かなかった子もいるかもしれない。学校では先生が子どもの話を丁寧に聞いてあげてもらいたい」

 -家庭のどういったことを懸念しているか。
 「長期の休校で、食費や電気代など支出は増加した。生活が不安定になり、ストレスの発散の仕方を間違えて親子の衝突が増えた家庭もあるかもしれない。これまで虐待など困難な事案は教員や地域など外部の人が気付くことが多かったが、休校で目が届かなくなった。それが学校が再開すると分かる可能性もあるので注意が必要だ」

 -景気や雇用情勢が悪化し、子どもたちへの影響も心配されている。
 「雇い止めや収入の減少に遭った保護者がいるかもしれない。活動の自粛で企業が打撃を受けた影響はこれから給料に反映する。進学を諦める生徒が出るかもしれない。教員らはコミュニケーションの量を増やして子どもの変化に気付き、奨学金などの情報を積極的に伝えてほしい」

 -学習の遅れも懸念されているが。
 「まず子どもたちの不安を取り除き、前向きな気持ちになってからできることに取り組んでほしい。学校へ行っていない時期も子どもたちは頭も心も使っていたはず。『こんなことをしたい』など休校中に考えていたことを引き出すことが大事だ。子どもたち一人一人の力を信じたい」