愛用のスキー板を手にする高野さん(大津市木下町)

愛用のスキー板を手にする高野さん(大津市木下町)

 長年、滋賀県内でスキーの普及に尽力してきた滋賀県スキー連盟顧問の高野達さん(84)=大津市木下町=が、2月に県スポーツ顕彰を受けた。湖国で活動する全日本スキー連盟公認指導員の中で最高齢で、今もゲレンデをさっそうと滑り抜ける。「スキーの魅力を知ってほしい一心で経験を伝え続けてきた」と振り返る。

 スキーを始めたのは60年ほど前。きっかけは趣味のヨットの冬季トレーニングのためだったが、白銀の自然の中を滑る爽快さに引かれのめり込んだ。県職員として働く中、週末はゲレンデに通い、県民体育大会のアルペンスキーで優勝するほど実力をつけた。

 競技とともにスキーを広める活動にも力を入れ、30代からは県スキー連盟主催の教室などで指導に携わり始めた。当時、スキーの人気はうなぎ上りで、秋に教室の予約を募ると、初日で8割の枠が埋まってしまう時期もあった。1991年に同連盟の理事長に就任するまでの約30年間、老若男女を相手に、基本的な姿勢からターンのテクニックまで、参加者のレベルに合わせて指導を重ねた。

 今は指導の一線からは退いたが、びわ湖バレイ(同市木戸)を拠点に愛好家団体を立ち上げ、仲間たちとスキーを楽しんでいる。メンバーの中には還暦を超えてから始めた人もいるといい、指導員の経験を生かし、周囲に技術を伝えながら自身も滑る。

 ゲレンデには年間50回ほど通っており、シーズン前には腹筋を鍛えたり、サイクリングに取り組んだりし、基礎体力をつける。昨シーズンは雪不足で32回にとどまったが、信州にも足を運んだ。「スキーをしたいという気持ちが健康につながっていると思う。寿命が続く限り滑り続けたい」とほほ笑む。