金曜夜の限定メニュー、チキンビリヤニ1000円。野菜や魚のビリヤニが登場することも[LF]

金曜夜の限定メニュー、チキンビリヤニ1000円。野菜や魚のビリヤニが登場することも[LF]

ムジャラ

ムジャラ

 しばしば耳にする「世界三大○○」というフレーズ。宗教、発明、河川などありとあらゆるジャンルの一つに、「炊き込みご飯」があることをご存じだろうか。名を連ねるのは、スペインのパエリア、日本のマツタケご飯、そしてもう一つが、パキスタンや南インドなどで親しまれているビリヤニだ。

 ビリヤニは香り米の一種であるバスマティを、肉や野菜、スパイスとともに鍋で炊き上げる米料理で、普段の食事はもちろん、結婚式などのハレの日のごちそうにも欠かせないという。家庭で一から作るのは手間がかかるため、専門の屋台が重宝されていると聞く。

 スパイスカレーの人気店、ムジャラを営む佐藤圭介さん(37)は、「確かに手間はかかるけど、作る過程も含めて好きなんです」と、毎週金曜の夜のみ、自家製のビリヤニをメニューに加える。肉の下ごしらえなどを前日から始め、明くる日に材料が整ったら米と具材を交互に鍋に重ね入れ、約40分かけて炊く。最大のポイントは、粘土状にした小麦粉や重しで蓋(ふた)の隙間をしっかりと塞(ふさ)ぎ、「中の蒸気を逃がさないこと」だという。

 「高圧状態でパンパンに膨らんだお米の中に、スパイスや具材の味が染み込んでいくイメージです。現地には口のすぼまった壺(つぼ)状のビリヤニ専用鍋があるのですが、それも蒸気を逃がさずにおいしく炊き上げるために考え出されたのかもしれませんね」

 カレーなどを添えて、たっぷりと盛られた佐藤さんお手製のチキンビリヤニ。サフランをはじめ9種類ものスパイスや肉のうまみが、粘り気の少ないお米をつなぎ留め、不思議な一体感を生み出している。偶然訪れたパキスタン人のお客さんにも絶賛されたという本場顔負けの逸品をぜひお試しあれ。(ライター・岡田香絵)

 <お店情報>

 ムジャラ 京都市下京区高辻通大宮西入ル坊門町832 イツワマンション1階。080(9161)1191。午前11時半~午後9時、金曜午前11時半~午後3時、午後6時~9時(いずれもラストオーダー、売り切れ次第終了)。日、水曜休。