完成したサイクリングキャップなどを紹介する岡島さん(京都市中京区)

完成したサイクリングキャップなどを紹介する岡島さん(京都市中京区)

 京友禅の老舗「岡重」(中京区)が所蔵する約100年前の羽裏(はうら)(羽織の裏地)のデザインが、サイクリングアイテムとして生まれ変わった。隠れたおしゃれを競った旦那衆が想像もできなかった新しい用途が注目されている。

 5代目にあたる岡島大策さん(28)が新会社「MAJIKAO」で、受け継いだデザインを次代に残そうと挑んだ。同社は明治初期創業で、羽裏の染色加工で知られる。岡島さんの趣味が自転車なのを生かし、ハンドルに巻く幅2センチのバーテープと、サイクリング用キャップを作った。

 同社が所蔵する500以上の文様の中から、新商品に選んだのは4デザイン。赤い鯛(たい)が折り重なる「鯛づくし」、ピカソやカンジンスキーの絵画のような「群衆」、幻のベルリン五輪のころに描かれた「オリンピック競技文様」、浮世絵風の美人が並ぶ「百美人文様」。粋な旦那衆がこだわった鮮やかな配色や大胆なデザインが目を引く。素材は綿で吸汗性があり、バーテープは厚くするなど機能性にもこだわった。

 岡島さんは「バッグなど新商品を開発し、時代に合ったニーズで柄を将来に残したい」と話している。価格はバーテープが長さ2・9メートルで2200円、キャップが4180円。自社のウェブショップや自転車店で販売する。