いつの時代も増税は歓迎されない。初の大型間接税として3%の消費税が導入されたのは、激動の「昭和」が終わり、「平成」と改元された1989年だが、国民の反発は強かった。当時の小紙投稿欄に載った<近ごろは数字の3が嫌になり>という川柳が、庶民の心情をよく伝えている▼前年に未公開株ばらまきのリクルート疑惑が発覚。政官財の癒着が浮き彫りになる中、消費税法案が強行可決された。新聞論調は「世論に背を向け、消費税導入の無理が通った」と手厳しい▼2度も先送りされていた10%への引き上げが、きょう1日実施された。<3が嫌に>どころか、5%、8%と増率され、「令和」の幕開けに合わせ、ついに2桁に▼とりわけ今回は増税への抵抗感に加え、新導入の軽減税率やキャッシュレス決済のポイント還元など仕組みが複雑で分かりにくい。不満も倍増か▼2%分で年間約5兆7千億円の増収を見込む。少子化対策などに投入し、残りを1千兆円を軽く超す「国の借金」減らしに充てる。だが増税対策に2兆3千億円も大盤振る舞いしていては財政健全化は程遠い▼安倍晋三首相は先の参院選で、今後10年ほどは消費税再増税が不要だ、と語っていた。さて真に受けていいのやら。まずは税がどう使われるのか、目を凝らしたい。