不断の心構えが重要。死角を作らない。防災の心得というと、肩に力の入った言葉が並びがちだ。でも幼い子どもがいれば、異なる発想が欠かせない▼草津市で子育て中の母親らでつくる「南草津マンション防災委員会」が親子で防災を学ぶ絵本「たいせつなもの」を作った。災害の怖さや日常生活の有り難さが子どもの目線で描かれ、好評だ▼代表の江藤沙織さん(34)は「ハザードマップなどと違い、毎日手にとってもらえる」と制作の動機を話す。停電で風呂やおもちゃなど「大好き」なものが見えなくなった不安と、再び見え始めた喜びを描いた▼ベッドタウンとして人気の草津は高層マンションが増え続ける。「住みよいけど、自治会のないマンションも多く、既存の自治会は戸建て用の備えが中心。災害への不安を抱えたママは多い」という▼結成4年目のグループは、散歩道の安全点検や火を使わない料理の講習会も開催。無料通信アプリ「LINE」で普段は不要品や育児の情報を交換し、災害時は安否確認など緊急モードに切り替わる。会員は240人に増えた▼育児で大変なのに…の声に江藤さんは「妊婦であろうが災害に遭う」と自らも臨月で防災行事に臨んだ。地域の安全の死角を知るママたちの声をもっと生かしたい。もちろんパパも。