法要のユーチューブチャンネルを開設した竹内住職(滋賀県彦根市本町2丁目・宗安寺)

法要のユーチューブチャンネルを開設した竹内住職(滋賀県彦根市本町2丁目・宗安寺)

  滋賀県の湖東地域の寺社で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で参拝できない遠方客のため、動画や郵送などの手段を通じて法要や祈祷(きとう)を行う動きが出ている。「足が悪い人や高齢者も積極的に利用して」と呼び掛けており、新たなお参りの形として注目を集めそうだ。

 彦根藩・井伊家ゆかりの宗安寺(彦根市)は、法要や法話を動画投稿サイト「ユーチューブ」で見られる「あかもん宗安寺チャンネル」を開設した。同寺には大坂夏の陣で豊臣方として戦い、2代目井伊直孝の軍勢に討ち取られた木村重成の首塚があり、6月4日に行った重成の法要の読経と法話をそれぞれ約40分ずつ動画で紹介した。
 動画の活用は、竹内眞道住職(66)が以前から高齢の参拝客のために模索していたが、新型コロナの影響もあって若い僧侶の協力で実現した。毎月営む「四日参り」の法要も6月以降、京阪神の信徒向けに動画配信していく。
 例年、お盆の法要では信徒の亡くなった縁者の戒名300~400人分を2日間にわたって読む。境内が長時間にわたって参列者で密集する可能性があり、今年は信徒に戒名を記す札の塔婆(とうば)を郵送後に書いて返信してもらい、動画で読み上げる。竹内住職は「パソコンが使えない高齢の方もいると思うが、若い家族に手伝ってもらって、世代を超えて寺に親しむ機会にしてほしい」と話す。
 多賀大社(多賀町)でも参詣が不要な祈祷の申し込みを受け付けており、利用客が増えているという。
 交通安全や合格祈願などファクスでの申込書をホームページからダウンロードでき、メールや電話でも悩みに沿った祈祷の相談に乗っている。祈祷後、神前に供えたお札を送付する。総務部の宮澤知生さん(29)は「コロナウイルスが収束した後も、気軽に利用してもらえれば」としている。