小学校のブロック塀が倒れ、登校中の女児が亡くなった大阪府北部地震からあすで2年になる。

 安全基準に満たないブロック塀が、人命を奪う凶器になることを改めて思い知らされた。

 事故の後、危険なブロック塀の撤去・改修が進んだが、残念ながらいまだに十分とは言えない。

 いつ地震が起きてもおかしくない。ブロック塀の危険性除去を急ぐ必要がある。

 共同通信が20政令指定都市に市立小中高のブロック塀についてアンケートした結果、40%の8市で学校敷地内の撤去・改修の対策が終わっていないことが分かった。

 その中に京都市も含まれるが、市教委によると、問題が見られた学校のうち62%が3月末までに対策を終えている。民有地との境界は課題が多く見通しが立たないが、道路に面したブロック塀については、来年3月末までに対策を完了するとしている。

 全国で対策が難航しているのは通学路沿いのブロック塀だ。数を集計した9市をアンケートでみると、危険視した箇所の85%が撤去などに至っていない。

 京都市は撤去の一方で、通学路を変更して対応している。

 道路沿いの危険塀は所有、管理が民間であることが多く、対策が思うにまかせないのが実情だ。撤去費の補助制度が半数の自治体にあるが、撤去後の建て替え費用は対象外の場合が多い。

 長岡京市ではブロック塀を生け垣に替える際に助成している。このように知恵を絞った取り組みがもっとあっていい。

 ブロック塀の危険性は、1978年の宮城県沖地震で18人が下敷きとなり死亡したことで強く指摘された。3年後に建築基準法施行令が改正され、高さを2・2メートル以下に抑え、同1・2メートル超は控え壁を設けるなどの安全基準ができた。しかし、改正施行令前の危険塀が放置されているのが現状だ。

 宮城県では、東日本大震災でのブロック塀倒壊が少なかった。危険塀の点検・指導を重ねてきたためで、地道な取り組みと住民の意識がいかに大切かを物語っていよう。

 国土交通省は昨年1月からブロック塀の耐震診断を義務化したが、診断結果を生かすことこそ重要だ。所有・管理者に対策を促す施策も考えてほしい。

 30年以内に震度6弱以上の地震に襲われる確率は京都市で13%、大津市で11%とされる。身近なブロック塀を地域ぐるみで点検し、知恵を出し合ってはどうか。