2013年の台風18号、17年の台風21号で相次いで浸水被害が出た住宅地(2017年10月、福知山市石原)

2013年の台風18号、17年の台風21号で相次いで浸水被害が出た住宅地(2017年10月、福知山市石原)

 2013年の台風18号による川の氾濫で自宅が床上浸水した京都府福知山市の住民7人が、水害の危険性を説明せずに宅地を販売したとして、市に計約6200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁は17日、計約811万円の支払いを命じた。

 原告弁護団によると、「宅地を造成・販売する自治体に水害リスクの説明責任を認めた、画期的な判決」という。同訴訟は従来の水害訴訟と違い、河川管理の責任ではなく、宅地販売時の行政の説明責任を問う「全国初の取り組み」(原告弁護団)という。

 井上一成裁判長は判決理由で、市は土地を販売した住民に対し「過去の浸水被害発生状況および浸水被害に遭う危険性の高さについて信義則上説明すべき義務を負っていた」と認定。ハザードマップを配布して危険性を周知していたとする市の主張に対し、100年に1回程度起こる規模の大雨の想定は現実感に乏しいと指摘。「規模の小さい支川の氾濫や内水の氾濫は考慮されておらず、ハザードマップの情報は不十分」と断じた。住民7人のうち、3人の請求を認め、不動産業者から購入した4人の請求は棄却した。

 判決によると、原告らは、市が土地区画整理事業で石原[いさ]地区などに造成した宅地を、09~13年に市や不動産業者から購入した。しかし、13年9月の台風18号で由良川や支流が氾濫し、自宅が床上浸水した。石原地区などの一帯は04年の台風23号などでも浸水被害が発生していた。