京都府庁

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 京都府警の警察官の男(39)=懲戒免職=が2018年、特殊詐欺被害を防ぐために金融機関から寄せられた情報を悪用し、京都市伏見区の男性(79)から現金計1110万円をだまし取った詐欺事件で、被害男性が19日までに、府に対して被害に遭った全額の損害賠償を求めて京都地裁に提訴した。

 訴状などによると、男性は警官という立場から男の言動を信頼して、現金を手渡した。職務上の行為として故意に違法な損害を与えたとして、「府には国家賠償法に基づく賠償責任がある」と訴えている。
 男は昨年11月、京都地裁で懲役5年の判決を受け、確定した。判決によると、伏見署の交番勤務だった18年11月、男性が多額の資産を保有しながら生活保護を受給していたと把握。「お金を警察で預かって受給について調べる」などとうそを言い、2回に分けて計1110万円を詐取した。
 男性が高額の現金を引き出そうとした際、金融機関から府警に「特殊詐欺被害の可能性がある」という通報が寄せられたことから、男は男性の資産状況を把握していたという。
 男性の代理人弁護士によると、男から刑事裁判の公判中に被害額の一部を返還すると申し出があったが、男性は「全額でないと受け入れない」と拒んだ。男の弁済能力が低いため、訴訟に踏み切ったという。
 府警監察官室は「事案の性質に鑑み、しかるべく対応をしていく」としている。