新型コロナ対応の避難所アンケート調査の結果

新型コロナ対応の避難所アンケート調査の結果

 災害時に多くの人が集まる避難所での新型コロナウイルス感染を防ぐため、滋賀県内の各市町が避難所運営の見直しを進めていることが、京都新聞社の取材で分かった。県内19市町のうち、7市町が新型コロナ感染症対策を踏まえた暫定マニュアルを策定していた。過密状態を避けるため避難所の収容人員は大幅に減る見込みだが、約6割の市町が新たな避難場所の確保が「難しい」と回答した。梅雨入りし、水害や土砂災害の危険性が高まる「出水期」を迎える中、各市町の見直しが急がれる。

 新型コロナウイルスを含む感染症対策を盛り込んだ避難所運営マニュアルが「暫定でもある」と回答したのは、大津市や長浜市、甲賀市など。近江八幡市や湖南市は、コロナ禍以前からインフルエンザウイルスなどの対策を定めていた。
 コロナ対策として、いずれも避難所の入り口で、健康チェックや検温、アルコール消毒を実施する。避難所内ではマスクの着用を求め、過密状態とならないよう避難者同士を2メートル以上離すなどの運用を計画する。健康状態や福祉的配慮の有無などに応じて、避難所内を区分け(ゾーニング)する。発熱者は別室に誘導し、トイレや通路を別にするなどの対応を図る。
 マニュアルを「策定中」「策定を検討中」と答えたのは、草津市や米原市、日野町など11市町。現時点で策定予定がないと答えた豊郷町は「避難所で住民同士の距離を取るよう呼び掛けるなどして対応したい」とした。
 国などの指針では、感染防止のため避難者同士の距離を2メートル以上離すよう求めているため、多くの自治体が避難所の収容可能人員の減少を懸念する。
 風水害に加え直下型地震なども発生して多数の避難者が出た場合、「別の避難所を確保できている」と回答したのは、6市町にとどまった。野洲市は「大地震で野洲市が想定する最大避難者数の倍以上を収容できる避難所を確保している」。愛荘町は「学校の教室の活用のほか、親戚宅などへの避難や自宅2階への『垂直避難』を広報していきたい」とした。
 約6割にあたる13市町が「確保できていない」または「検討中」だった。東近江市は「避難者同士の距離を確保しようとすると、指定避難所の収容人数は3~4割程度となってしまう」と答えた。