深夜に急にお蕎麦(そば)が食べたくなった時、思い浮かぶ選択肢が三つある。

 一つ目は一乗寺にある『高嶋』という黄色の看板が目印の食堂で、二つ目は円町駅と花園駅の間にある『文助』というお店。お蕎麦やうどんはもちろんのこと、奥さんの手作りプリンが本当に絶品で、なんと全国通販までしている。

 そして三つ目が今月の舞台、北大路駅から東に5分ほど歩いた賀茂川のそばにあるお店『みなもと』だ。深夜1時すぎまで開いているということもあってお酒の種類やメニューの数も豊富で、なんと1人用の鍋という、どうしたって心躍ってしまうメニューもある。

 蕎麦屋で腰を据えてお酒を飲むというなんだか憧れてしまう愉(たの)しみ方をしているお客さんもいれば、僕のように夜遅くに美味(おい)しい出汁(だし)のかけそばが無性に食べたくなってしまったような人もいて、真夜中にひっそりと開いている深夜食堂のようでもある。

 ラーメンやハンバーガーなら夜遅くでも簡単に食べられるけれど、美味しいお蕎麦となるとなかなか難しい。北大路まで自転車を漕ぎながら毎回、みなもとがあってくれてよかった、と心の底から思うのです。