最近、ふとした夕方によく散歩がてら向かう場所がある。京阪清水五条駅周辺は一年中通して観光を楽しむ人で賑(にぎ)わっていてとても気持ちが良い。坂道の町には特に夕日がよく似合う。六地蔵の商店街や千本通、そしてこの町もそうだ。

 坂道の途中にあるのがハッピー六原というスーパーだ。軒先にはトイレットペーパーや洗剤などの日用品や紳士・婦人服が並べられている。つまりどこにでもある町のスーパーだ。

 観光地から少し入っただけでこんな景色があることは京都という場所柄、特別なことではないけれど、普通の生活と誰かにとっての非日常がうっすらと混じった空気の中で、僕はそのどちらでもない気分になるのが好きなのだ。

 夕方のスーパーはいい具合に混み合っていて、お菓子売り場では、小さな子どもがおもちゃとお菓子のそのどちらにも足りないような商品を眺めている。

 向かいのパン屋でおばあちゃんがせっせとビニール袋に詰めるあんぱんを一つ買って、僕はふらふらと坂道を登りながらこの町の生活を想像してみたりする。ハッピー六原はこの地域の生活にとってどんな場所であり続けるのだろうか。