南方熊楠が原稿を執筆するために使ったメモ書きなどを紹介する企画展(京都市左京区・京都工芸繊維大美術工芸資料館)

南方熊楠が原稿を執筆するために使ったメモ書きなどを紹介する企画展(京都市左京区・京都工芸繊維大美術工芸資料館)

 森羅万象を探求した研究者南方熊楠(1867~1941年)を、資料を広く蓄積して提供した人物として評価する近年の新しい熊楠像を紹介する企画展「南方熊楠―人、情報、自然」が、京都市左京区の京都工芸繊維大美術工芸資料館で開かれている。

 熊楠の日記や知識人とやりとりを重ねた書簡、大英博物館の書籍や市民からの聞き取りをノートに写し取った抜書、熊楠が絵を描いたり実物を貼り付けたりして作成した菌類図譜を使い、新しい熊楠像を考察した。

 「情報」の展示では、十二支の動物を考察した著作「十二支考」の執筆にあたり、1枚の紙に言葉を書き出した構想メモを読み解いた。自分で作った抜書や図譜などの「データベース」を駆使して必要な情報を取り出し、原稿を執筆した熊楠の情報処理のさまが分かる。

 展示に携わった同大学の岩崎仁准教授(64)は「腹稿は熊楠の頭の中を書き出した紙で、現代のインターネット検索のようなもの。展示を通して等身大の熊楠を見てほしい」と話す。

 2月23日までの午前10時~午後5時(日曜祝日休み)。要入場料。