チンパンジーのアイと松沢・京大教授(2012年6月14日、愛知県犬山市・京大霊長類研究所)

チンパンジーのアイと松沢・京大教授(2012年6月14日、愛知県犬山市・京大霊長類研究所)

 チンパンジー研究の世界的権威で文化功労者の京都大の松沢哲郎特別教授らが霊長類研究所(愛知県犬山市)などに関わる研究資金約5億円を不正支出していたとされる問題で、京都大は26日午後、記者会見を開く。チンパンジーを飼育する「ケージ」と呼ばれる飼育施設の整備をめぐり、過大な支出や架空取引など34件の不正が明らかになり、松沢特別教授を含めて4人の研究者が不正に関与したと認定されている。

 不正に関与していたとされるのは、松沢特別教授のほか、霊長研の友永雅己教授や野生動物研究センターの平田聡教授、同センターの森村成樹特定准教授。

 京大は2018年12月に霊長研を巡る不正に関する情報提供を受け、調査を開始。背景が複雑なこともあり調査が長期化していた。

 松沢氏は、霊長類研究所長を2006~12年に務め、世界的に高いレベルにある日本の霊長類学を牽引(けんいん)。チンパンジーのアイとの40年以上にわたる研究などを通し、チンパンジーと人間に共通する心の在り方を見いだしてきた。こうした業績が評価され、定年退職後も京大高等研究院の特別教授として研究に当たってきた。