今夏の営業中止が決まった屋外プール。京都府の山城各地で今年はプール遊びが難しくなりそうだ(京都府京田辺市田辺・田辺公園)

今夏の営業中止が決まった屋外プール。京都府の山城各地で今年はプール遊びが難しくなりそうだ(京都府京田辺市田辺・田辺公園)

 今年の京都府山城地域では、プールから子どもの歓声が聞こえなくなりそうだ。新型コロナウイルスの影響で、学校のプール授業は健康診断ができていないため、相次いで中止になった。屋外プールも監視員の確保や密集対策が難しく、営業しない方針を決める施設が増えている。屋内型のプールでは営業する所が多いものの制限も多く、夏の思い出が一つ消えてしまいそうだ。

 山城地域の5市の教育委員会に問い合わせたところ、今年プールの授業を行う小中学校はなかった。多くの市教委が挙げた理由は「健診が行えていない」ためだ。
 八幡市は例年6月中旬から小学校でプール授業を始めていたが、「本来なら5月には終わっている健康診断が、新型コロナによる休校で行えなかった」と説明。皮膚や粘膜、心臓などの病気があることも懸念され、プール授業の実施を見送ったという。
 木津川市は、健診の未実施や更衣室での密集対策が難しいことに加え、プール清掃を行う授業時間の確保も課題になったという。いずれの市も、夏休み中にプール開放は行わない見通しだ。
 一方、レジャープールでも営業中止の決定が相次いでいる。
 京都府は25日、山城総合運動公園(太陽が丘)や、伏見港公園の屋外プールの営業中止を決めた。太陽が丘は府内最大級で、昨年は11万人が訪れたが、府は「急な落雷や大雨などで利用者が一斉に雨宿りや着替えをすると、密集することが予想され、感染の危険が高まる」と理由を説明した。
 宇治市も黄檗公園と西宇治公園にある2カ所の営業を中止した。例年4月ごろから進めていた監視員の確保や、ポンプなど機器の点検が今年は行えなかったためという。
 京田辺市や八幡市、久御山町も公営の屋外プールの営業中止を決定。久御山町は「近隣のプールが中止となり、営業すれば例年より多くの人が集まる恐れもある」という。近隣でも、枚方市の王仁公園プールは中止する。
 ただ、屋内プールでは営業を再開する所が多い。
 京田辺市は入場者数を制限するなどして18日から再開した。同市は「屋内プールはコースが区切られているので接触が少なく、屋外とは状況が違う」と説明。木津川市も7月1日から開閉式屋根がある「やすらぎタウン山城プール」の営業を再開させる。
 屋内プールの利用者は多くが水遊びではなく泳ぐのが目的のため、想定される滞在時間も短いことも再開の判断を後押ししている。それでも、京田辺市は「更衣室での滞在時間を減らすため、水着を着込んで来場するようにお願いしている」、木津川市は「混み合うようなら、コースの幅を広げるなどして密集を防ぎたい」と対策に余念がない。