東近江市奥永源寺地域の自動運転サービスの長期実証実験で使用されるゴルフカート型の車両(国土交通省提供)

東近江市奥永源寺地域の自動運転サービスの長期実証実験で使用されるゴルフカート型の車両(国土交通省提供)

 公共交通機関の少ない中山間地域で自動運転サービスの導入を目指す国土交通省は7日、11月中旬をめどに約1カ月間、滋賀県東近江市奥永源寺地域で自動運転の実証実験を実施すると明らかにした。ゴルフカート型の車両を走行させ、運行体制や採算性などを検証する。長期の実証実験は近畿圏で初めて。

 国が2018年度から全国で実施している長期実証実験の一環。17年度には約1週間の短期実験が全国13カ所であり、同地域でも同年11月の5日間、マイクロバス型の自動運転車両が走行した。国は実験結果をふまえた上で、自動運転技術の20年度中の実用化を目指す。
 この日、地元自治会や市などと計画を調整する「地域実験協議会」の第4回会合が市内の研修室で開かれ、国交省の担当者が計画案を示した。
 ルートは、道の駅「奥永源寺渓流の里」(同市蓼畑町)を拠点に、杠葉尾町の集落を結ぶ片道約2・2キロの市道。6人乗り車両を有料で運行し、一日6往復させる。6カ所の停車場所に加えて、利用者が自由な場所で乗降できるデマンド方式の導入も検討する。
 ドライバーが同乗した状態で、加速や停止はシステムが行う「レベル2」で実施する。磁力を発する誘導線を道路に埋設し、車両がルートを読み取って進行する。緊急時には手動に切り替える。将来的な実用化を見据えて、ドライバーや車両の運行状況を管理するオペレーターは地元住民から募る。
 実験では、利便性の向上や地元住民主体の管理体制、コスト面などを検証する。今後、地元関係団体と協議を続け、利用料金や具体的な運行ダイヤなどを決定する。
 同協議会長を務める京都大の宇野伸宏教授は「実験が安全に進行し、中山間地域における移動手段につながるような成果が得られることを期待している」と述べた。