裁判長の交代を切実に訴える(右から)丸山さんと弘次さん=25日、大阪市・大阪弁護士会館

裁判長の交代を切実に訴える(右から)丸山さんと弘次さん=25日、大阪市・大阪弁護士会館

 滋賀県日野町で1984年、酒店経営の女性が殺害され金庫が奪われた「日野町事件」の第2次再審請求で、第1次再審請求審で大津地裁裁判長として棄却決定を出した長井秀典裁判官が大阪高裁の即時抗告審の裁判長に就いた問題で、高裁は26日、抗告審の担当を長井裁判官が所属しない別の刑事部に変更した。

 強盗殺人罪で服役中に死亡した阪原弘元受刑者側の弁護団や遺族は、「冷静な判断だ」と評価し、改めて迅速な審理を求めた。

 高裁総務課によると、抗告審の担当は、長井裁判官が総括判事を務める第2刑事部ではなく、第3刑事部となる。長井裁判官の辞退ではなく、高裁内で協議した結果だとして、同課は「事案を総合的に考慮した」としている。

 伊賀興一弁護団長(71)は「ようやく公平さが保障され、無罪獲得への土壌ができた。既に証拠や主張は出そろいつつあり、直接意見を交わせる三者協議の開催を強く求めたい」と述べた。阪原さんの長男弘次さん(59)は「先入観なく新しい目で向き合うと、事件の理不尽さは見えてくるはず。早期に検察側の特別抗告を棄却してもらい、高齢の母が元気なうちに無罪を獲得したい」と話した。

 長井裁判官の裁判長就任を巡っては、弁護団や日弁連が「公平な裁判を受ける権利が侵害される恐れがある」として交代を求めていた。