鮮やかな丹塗りや彩色が修復された八幡宮社の本殿(京都府亀岡市保津町)

鮮やかな丹塗りや彩色が修復された八幡宮社の本殿(京都府亀岡市保津町)

 京都府亀岡市保津町の八幡宮社(保津八幡宮)で、老朽化していた本殿がこのほど修復された。極彩色に彩られた創建時の姿がよみがえり、住民らが喜んでいる。
 八幡宮社は1636(寛永13)年創建。大洪水で北桑田郡細川村(現在の京都市右京区京北細野町)にあった八幡宮が保津の地に流れ着き、住民が社を建てて祭ったと伝わる。本殿は口丹波地域では珍しい春日造(かすがづくり)で全体に彩色が施され、江戸前期の社殿建築として貴重といい、府文化財に指定されている。
 本殿は老朽化が激しく、銅板ぶきの屋根がさびて雨漏りしたり、彩色がほとんど剝げたりしていた。氏子から「創建当時の姿に戻そう」との声が高まり、昨年5月から解体修理に取りかかった。
 銅板をふき替え、床板などのヒノキ材や金具は傷んでいない部分をできる限り再利用し、彩色はわずかに残る元の絵や塗料を分析。柱は丹(に)塗りで鮮やかな朱色に塗り直し、左右の外壁には松、脇障子にはボタンの絵がよみがえった。丹で塗りつぶされていた内陣正面の扉は、調査の結果、元は獅子とこま犬が描かれていたことが分かり、正確に再現した。
 秋祭りの時季を前に修復が完了した本殿を前に、西田利弘宮司は「これで今後100年は守っていけるはず」と話していた。