菊水、船、放下の各鉾から譲り受けた部材で仮組みした鷹山と保存会の山田理事長(右)=京都府京丹波町

菊水、船、放下の各鉾から譲り受けた部材で仮組みした鷹山と保存会の山田理事長(右)=京都府京丹波町

 2022年の祇園祭後祭(あとまつり)で山での巡行復帰を目指す鷹(たか)山(京都市中京区三条通室町西入ル)は7日、祇園祭山鉾装飾品等審議会で実施設計の承認を受け、他の鉾で使えなくなった櫓(やぐら)や車輪、車軸の上で櫓全体を支える「石持」を当面使う方針を固めた。前掛と後掛にトルコ製の羊毛じゅうたんを使うことも決まっており、34基目となる「令和の山」の姿が具体化し始めた。
 櫓は菊水鉾、四つの車輪は船鉾、2本の石持は放下鉾でかつて使われていた。鷹山保存会によると、重さ10トンの山を支える堅くて良質な巨木の調達は難しい上、自然乾燥に10~20年かかる。そのため他の鉾が老朽化に伴い部材を新調するタイミングに合わせて、厚意で順次提供してもらっていた。
 鉾と山では構造や大きさが異なり、安井杢(もく)工務店(京都府向日市)が設計と施工を担当する。櫓や石持は使える部分を加工したり補強し、車輪は一度分解して使えない部分を取り換え、車軸を新調する方針。作業に約2年を見込み、表面に刻印されている各鉾の名前はそのまま残す。
 前掛は赤が基調で、後掛は魔よけなどを意味する模様が織り込まれている。
 屋根や水引などは18年の基本設計に基づき、今後検討を進める。鷹山保存会の山田純司理事長(65)は「承認をいただき大きく前進する。3年後の本巡行に向かってまい進する覚悟です」と話す。
 鷹山は1826年の巡行時の風雨で懸装品(けそうひん)を傷めて以降、巡行に参加せず、64年の大火で山本体を焼失。今年、193年ぶりに唐櫃(からびつ)での巡行復帰を果たした。