修学旅行生の受け入れに向け、フェースガードや非接触型の体温計を購入して準備を進めるたき川旅館(京都市下京区)

修学旅行生の受け入れに向け、フェースガードや非接触型の体温計を購入して準備を進めるたき川旅館(京都市下京区)

修学旅行で京都を訪れる大勢の中学生ら。こうした以前のにぎわいを取り戻そうと京の関係者が励んでいる(2016年5月、京都市下京区・JR京都駅)

修学旅行で京都を訪れる大勢の中学生ら。こうした以前のにぎわいを取り戻そうと京の関係者が励んでいる(2016年5月、京都市下京区・JR京都駅)

 新型コロナウイルスの感染拡大で激減した修学旅行生の秋以降の受け入れに向けて、京都の関係者が動き始めている。宿泊施設は1部屋当たりの利用人数を減らすなど感染予防の取り組みを進め、京都市も全国の自治体に来訪を呼び掛ける依頼文を送付した。ただ、新型コロナがいつ収束するかは依然として見通せず、関係者は気をもんでいる。

 「6月中にも全国の多くの小中高校で修学旅行を実施するかが決まる。今がヤマ場だ」。修学旅行生を受け入れている京都府内の旅館、ホテルでつくる府旅館ホテル生活衛生同業組合教育旅行部会の滝川敦之部会長(57)は力を込める。
 滝川さんが経営するたき川旅館(下京区)では、4~7月に入っていた約50校の予約が全て延期か中止となった。年間売り上げの半分を稼ぐかき入れ時だっただけに、影響は大きい。
 6月末までの休業中に、アクリル板の設置や従業員が着用するフェースガードの用意など再開に向けた感染予防策を進めてきた。従来は最大6人が利用する6畳の部屋は4人で使ってもらい、客室内の「3密」もなるべく防ぐ。滝川さんは「楽しみにされていた修学旅行が無くなるのは業界としても寂しい。生徒さんの命と健康を第一に、準備を進めたい」と語る。

 市が6月17日に発表した京都観光総合調査によると、2019年に京都市内を訪れた修学旅行生は約70万4千人。このうち、4~7月は約30万8千人で43%を占める。市によると、春から夏に予定していた学校のほとんどが秋以降の延期か中止となったという。

 修学旅行は将来京都を再訪してもらうことにもつながり、長期的な経済効果は大きい。そこで市は6月10日、都道府県や政令指定都市など全国186の自治体の教育長や首長宛てに依頼文を送付。「是非とも京都への修学旅行を実施いただきますよう、切にお願い申し上げます」とアピールした。

 京都滞在中の小中高生に発熱など感染の疑いが生じた場合に備え、24時間対応の相談窓口を開設し、検査結果が判明するまでの待機場所も確保する予定だ。市観光MICE推進室は「学校が一番気にしているのが、訪問先の感染対策。市のスタンスを示すことで実施の判断材料になれば」とする。