「日本人の忘れもの」知恵会議の交流会で中西進氏の講演に耳を傾ける出席者(京都市中京区・京都ホテルオークラ)

「日本人の忘れもの」知恵会議の交流会で中西進氏の講演に耳を傾ける出席者(京都市中京区・京都ホテルオークラ)

 次世代へのメッセージを考える京都新聞のキャンペーン「日本人の忘れもの」知恵会議の記念交流会が7日、京都市内のホテルであった。国文学者で、元号「令和」の考案者とされる中西進氏が「令和の日本人とは」と題して講演し、「『令』が意味する『善』を京都から目指していかなければならない」と語った。
 京都新聞の創刊140年を記念して開かれた。協賛企業の関係者や文化人ら約150人が出席した。
 中西氏は日本文化を700年の単位で捉える見方を提示。最初の5~12世紀は美を求める「情」の文化が完成し、次の江戸時代までは世界に誇る和算や天文学など「知」を高めた。現在は黒船来航以降の「意志の時代」とした上で「それは『令』が意味する『善』を追求する時代でもある」と指摘した。
 そして京都大教授として「善の研究」を著した西田幾多郎と、京都出身の経済学者、大塚久雄の言葉を引き、「大塚は善を目指す最高の状態として禁欲を挙げた。これが令和の日本人に要求されている」と呼び掛けた。