京都府内の高校には、校則など学校独自のルールがあり、校風や学校生活と密接に結びついている。大半の高校生が持っている携帯電話だが、各校では、校内使用禁止や授業中のみ禁止などルールは異なる。持ち込み禁止といった厳しい学校もあるが、時代の流れで変化も見える。ほかにも身だしなみや、独自のユニークな決まりがある学校もある。

京都すばる高校 かばんにアクセサリーを付けてはならず、髪の長さやくくり方も決まっている(京都市伏見区)

 西城陽(城陽市)はこれまで携帯電話は持ち込み禁止だったが、保護者から「登下校が心配」との声があり、今年4月に「持ち込みOK、使用禁止」に変えた。生徒は、校門で電源を切り、巾着袋に入れた上、かばんにしまう。わざわざ巾着袋に入れさせるのは、「誘惑を断ち切るため」(同高)という。鳥羽(京都市南区)も2015年から許可制に。入試制度が変わり、遠隔地から通う生徒が増えたためだ。使用は厳禁で、教員が見つけたら、携帯を預かり、反省文を書かせ、保護者を呼んで返すという。明るい校風で知られる山城(北区)は、携帯電話の使用規定もゆるやかで、授業中は禁止だが、休み時間はOKという。
 今も持ち込み禁止なのは京都すばる(伏見区)。他にもルールの厳しさで知られるが「職業学科があり、社会人としてのマナーを早く身に付けさせたい」という熱意からという。
 同高ではこのほか、髪の毛は男子は眉、耳、シャツの襟にかかってはならず、女子は、肩にかかったら黒か茶色のゴムでくくる。かばんにはアクセサリーや人形を付けてはいけない。生徒会長の3年生(18)は「付けたい気持ちもある。でも、規律を守り、社会での力を付けられるのがすばる生の誇り」と胸を張った。
 学校の特徴に応じた決まりもある。

塔南高校 自転車通学でレインコートの着用を義務づけている(京都市南区)

 生徒の96%が通学で自転車を使うという塔南(南区)では約10年前から、安全のため、教員にレインコートを見せて、自転車通学許可を取る。傘差し運転は一切禁止。2年生(17)は、「片手運転になって危ないし、傘で前も見えないので傘差し運転はいけない」と話す。
 銅駝美術工芸(中京区)では、生徒が中心になり「(人の作品の)まねをしない、されない」など著作権に関する約束事を決めた。将来、芸術に関わる際に必要なことを高校生活でも意識する。
 共学2年目の京都精華学園(左京区)。男子同士がけんかをするなど、女子高時代にはない問題が起きるケースを考え、新たなルールを検討している。
 専門知識を学ぶ学校ならではの決まりもある。農芸(南丹市)では、1年男子は全員寮に入る義務があり、起床や食事、自習時間のほか、朝食前の牛の世話などが定められている。最も大切な約束事は「他人が育てた農作物や動物を傷つけない」。海洋(宮津市)の寄宿生は毎朝、校内や学校周辺の清掃活動をしている。
 給食の炊事手伝いや庭の手入れを行う授業「作務」が週5時間ある一燈園(山科区)では、朝に黙想し、昼食は全員でそろって陶製の食器で食べている。禅の科目がある花園(右京区)では授業開始前に静かに心を落ち着ける「静思」と呼ばれる時間を設けている。