「有料のレジ袋、要りますか」―立ち寄ったコンビニで早速尋ねられた。海を汚すプラスチックごみを減らすため1日、レジ袋が全国一斉に有料化された▼マイバッグ持参が基本。無料が当たり前だったのにと思う半面、得心せざるを得ない。プラスチック製のレジ袋は提供禁止という国が増え、日本の対策は先進国に比べ遅れ気味だった▼レジ袋などのプラごみが海に流れ込むと、紫外線や波で砕かれ、マイクロプラスチックと呼ばれる微粒子になる。分解されにくく海中を浮遊、回収は難しい。魚や海鳥が餌と間違えてのみ込めば、体内に蓄積される▼マイクロプラスチックは魚や貝から検出されるだけでなく、私たちが普段食べている海塩にも交じっているとの研究報告がある。健康を損なうほどではないとはいえ衝撃的だ。海洋汚染は年々深刻化し、その実態を「プラスチックスープ」と表現して警告する科学者もいる▼国内で廃棄されるプラごみは年間約900万トン。レジ袋はその2%程度にすぎない。厚手で繰り返し使える袋などは有料化を免れる「抜け道」があり、効果は限られよう▼これでは、プラごみ削減へ一歩踏み出したというもおこがましい。日本は四方を海に囲まれ、さまざまな恩恵を受けてきた。その海の悲鳴に耳を傾けねばなるまい。