タクシー燃料となるLPガス貯蔵設備の建設予定地。災害時は避難者の充電や炊き出しの拠点に活用される (京都府亀岡市余部町・京都タクシー本社)

タクシー燃料となるLPガス貯蔵設備の建設予定地。災害時は避難者の充電や炊き出しの拠点に活用される (京都府亀岡市余部町・京都タクシー本社)

 京都府の丹波2市1町を中心に運行する京都タクシー(亀岡市余部町)が、車両の燃料に使うLPガス貯蔵タンクを設置することに伴い、災害で大規模停電が発生した際、避難者向けの充電や炊き出しに活用することになった。同社が8日、市と災害協定を締結し、社屋を臨時の避難所として開放する。
 市内では昨年9月の台風21号で大規模停電が発生、山間部では1週間、電気が停まった地域もあった。今年9月の台風15号でも千葉県で停電が長期化し、災害時の電源確保が大きな課題として浮き彫りになった。
 貯蔵タンクは社屋前の駐車場内に設置し、容量は6千リットル(幅約5・1メートル、高さ約2・7メートル)。災害時に市と協力するという条件で国の補助金を受けた。
 災害発生時には市の要請に基づき、ガスを発電機やコンロに接続して、携帯電話の充電や食事の提供などに協力する。また、社屋の会議室や応接室などを避難スペースとして確保する。ガス会社によると、仮にタクシー55台を通常通りに運行し、補給が一切なかった場合でも、数日間は電気やガスを供給できるという。完成は年内を予定している。
 協定には、停電で携帯電話が不通になった場合を想定し、タクシー無線を情報連絡に活用することも盛り込まれた。同社の川本恵三社長は「災害時の電源確保が問題となるなか、地元交通機関として、市民のお役に立ちたい」と話す。
 また、市は同日、市造園事業協同組合とも協定を結び、倒木撤去に向けた協力態勢を確認した。