新型コロナウイルスの影響は、大勢の子どもたちが過ごす保育の現場も揺さぶっている。給食や外遊びは以前と様変わりし、保育士は感染防止に神経をすり減らす。にもかかわらず、国や自治体からの支援は決して十分とは言えない。

 政府は新型コロナの感染が拡大していた間、社会機能を維持する観点から、保育所は開所するよう自治体に要請してきた。京都市でも一定の基準を設けた上で、全ての保育所や認定こども園などが、子どもの受け入れを続けてきた。

 感染が一定収まったことから市は6月15日、通常通りの受け入れを再開した。再開を前に各施設に予防マニュアルを配布したが、子どもが集団で過ごす施設全般を想定した内容であり、現場からは「具体策に乏しい」との声も上がっている。

 子どもの感染防止に尽力してきた保育士への支援も課題だ。国は第2次補正予算に、新型コロナ対応に当たった医療従事者や介護施設職員らへの慰労金を盛り込んだが、保育士は外れた。全国社会福祉協議会などは、保育士も対象とするよう求める要望書を厚労省に提出。また、京都市日本保育協会は今月、保育施設の重要性や保育士の存在価値への評価を求める文書を市に出した。

 全国では保育所など50カ所以上の児童福祉施設で陽性者が発生。市内でも3月に市営保育所の保育士や園児らの感染が判明し、現場に不安が広がった。市保育園連盟の藤田尚哉理事長は「保育所は医療機関や介護施設と同じリスクを抱えながら頑張ってきた。福祉分野の中で区別することなく、保育士にも感謝の思いを示してほしい」と求めている。