過労死の根絶に向け、自身の経験や家族の会の活動を振り返る寺西さん(長岡京市・市中央公民館)

過労死の根絶に向け、自身の経験や家族の会の活動を振り返る寺西さん(長岡京市・市中央公民館)

 過重労働で夫を亡くした「全国過労死を考える家族の会」代表の寺西笑子さん(70)が27日、長岡京市天神4丁目の市中央公民館で講演した。「過労死は人災。命より大切な仕事はない」と来場者にメッセージを送った。

 寺西さんの夫は、京都市の和食店長をしていた1996年、過重労働で自ら命を絶った。寺西さんは「サインはあったのにどこにも相談しなかったことを今も後悔している。皆さんは家族に目配りしてほしい。自戒の念を込めて言いたい」と振り返った。

 過労死ラインに近い残業時間を容認したり、一部専門職を労働時間規制の対象から外したりする「働き方改革関連法」が昨年成立した。家族の会として反対していた寺西さんは「取り組む順番が違う」と批判。「過労死は何度も繰り返されている。私のような遺族が現れない社会にしてから柔軟な働き方について考えるべきだ」とした。

 講演会は、乙訓母親連絡会などでつくる実行委員会が主催した。会場には約80人が訪れた。