瀬戸内寂聴さん

瀬戸内寂聴さん

 源氏物語の現存する最古の写本で、鎌倉時代の歌人藤原定家による「定家本」のうち「若紫」1帖(じょう)が見つかったことについて、「源氏物語」の現代語訳をした瀬戸内寂聴さんは、「すごい事件です」と高く評価し、次のように話した。

 「災害や戦火をくぐり抜けて今の時代に残っていることに、とても驚きました。それも女の主人公で光源氏が一番大切に思う、紫の上との出会いを書いた『若紫』だなんて」

 「定家は、源氏物語が書かれたころのしきたりに精通した学者であり、和歌の名手。定家が源氏物語をひとまとめにしたからこそ、現代に物語が伝えられています。そして定家自身がとてももてた男性だったので、(源氏物語で繰り広げられた)男女の機微を理解できたのだと思います」

 「定家の字は、とても美しい。実物をぜひ、この目で見たいです」