三菱UFJ銀行の取り扱いが本年度末で終了することを伝える京都府八幡市のホームページ。口座の変更を求めている

三菱UFJ銀行の取り扱いが本年度末で終了することを伝える京都府八幡市のホームページ。口座の変更を求めている

 三菱UFJ銀行の窓口や口座振替で、市税などを納められない市町が来年度から増えそうだ。同社が一部市町に大幅な手数料の引き上げを求めたことに反発し、収納代行の指定取り消しを決める市町が相次いでいるため。低金利の影響で銀行にとって窓口業務の負担は増しており、市町の担当者からは「他の金融機関も追随し、値上げを要求されるかもしれない」と懸念する声が漏れている。

 京都府内の市では、京都市など9市が住民税や国民健康保険料などの支払い窓口として三菱UFJ銀行を指定している。

 このうち、手数料の引き上げを求められた亀岡市、長岡京市、城陽市、八幡市、京田辺市の5市と、久御山町など一部の町は本年度末で同社の指定を取り消す方針を決めた。来年度以降は、同社以外の金融機関の口座や窓口を利用する必要がある。

 一方、京都府や京都市、宇治市、向日市では手数料の変更は提案されておらず、引き続き三菱UFJ銀行の口座振替や窓口納付が利用できる。市町にある店舗数や採算性によって対応が分かれているとみられる。

 指定の取り消しを決めた複数の市によると、昨年春に同社から、銀行窓口で収納を代行する際の手数料を現行の1件数円から一気に300円まで引き上げる、との説明を受けたという。長岡京市の場合、市の手数料負担が年間約700万円増加するなど各市とも負担が大きく「到底受け入れられない」とし、同様の判断をする市町が相次いだ。

 三菱UFJ銀行は、値上げの理由を「窓口での収納代行は人手がかかり、年間数十億円の赤字になっている」と説明。「コストをカバーできる適正な手数料にしたい」とし、収納代行を行う全国の自治体のうち、半数程度で手数料の引き上げを提案しているという。

 一方、同社は口座振替の手数料は人手がかからないため据え置くとし、口座振替のみの取り扱い継続を求めたという。だが、口座振替のみで収納代行の継続を認めたのは、5市のうちでは「口座振替を利用する既存の利用者への影響が大きい」とする木津川市だけだった。

 ほとんどの市の担当者は「1社だけコストがかからない口座振替のみの収納代行を認めてしまえば、他の金融機関からも手数料の引き上げや口座振替だけの代行業務を求められかねない」と指定の取り消しを選んだ理由を説明。今後、口座の切り替えなどについて市民に理解を求めていくという。