渡月橋をバックに「月橋渡くん音頭」を踊り、PRする商店街の人たち

渡月橋をバックに「月橋渡くん音頭」を踊り、PRする商店街の人たち

 名勝として人気が高い嵐山地域にある嵐山商店街(京都市右京区)の公式キャラクター「月橋渡(つきはしわたる)」が、“自虐キャラ”で売り出している。ツイッターでの口癖は「すいません」で、今夏完成した「月橋渡くん音頭」の振り付けでも、頭を下げる“謝罪ポーズ”にこだわった。商店街有志は音頭の動画を会員制交流サイト(SNS)でアップし、風光明媚(めいび)なまちのイメージとはかけ離れたキャラで知名度アップを狙う。

 月橋渡は、2014年に商店街の若手店主らがゆるキャラブームを受けて作った。真っ白いお化けのような姿で、渡月橋を背負ったシュールなデザイン。伝統にとらわれない姿勢を打ち出そうと、嵯峨美術大(同区)の学生の案を採用したが、地元の長老からは「イメージを壊す」ときつく叱られたという。
 店主らは平謝りしながらも、キャラ作りは諦めなかった。それどころか逆手にとって、渡の口癖を「すいません」と決めた。今夏に完成した音頭でも「すいーすいーすいません」「公式だけどもめてます」「僕のことは好きじゃなくても嵐山だけは好きになって」と自虐的な歌詞を入れ込み、何度も頭を下げる振り付けにした。
 9月下旬に商店街の有志約40人が音頭を踊る姿を動画撮影し、ツイッターに投稿した。ゆるキャラ人気日本一を決める「ゆるキャラグランプリ」では、514位(17年度)と振るわないが、音頭の完成を起爆剤に人気上昇を期待する。
 商店街の石川恵介副会長は「若い女性が渡のグッズを買いに来てくれることも増えてきた。格式ある観光地と捉えられがちだが、ユルくくつろげる場所であることも知ってほしい」としている。