桂川の出水対応訓練で、陸閘を閉鎖する作業員。右後方は渡月橋(10日午前11時、京都市右京区)

桂川の出水対応訓練で、陸閘を閉鎖する作業員。右後方は渡月橋(10日午前11時、京都市右京区)

 全国で豪雨被害が相次ぐ中、京都市右京区の嵐山・渡月橋周辺で10日、桂川の出水対応訓練が行われた。嵐山では昨年度から新たな治水工事が進められており、訓練では増水時にゲートを閉めて水が溢れるのを防ぐ「陸閘(りっこう)」が初めて活用された。

 嵐山は、これまで幾度となく桂川の洪水被害を受けてきた。国内有数の観光地のため景観と治水の両立が課題だったが、増水時にのみ堤防内から止水壁がせり上がる全国初の「可動式止水壁」の導入が決まるなど出水対策の工事が進められている。

 訓練は、工事半ばの今年の対応を確認する目的で、桂川を管理する近畿地方整備局や京都府、市などが、3月に完成した陸閘の開閉作業の手順を確認した。午前10時、水位上昇の情報が入ると、委託業者が仮設の護岸と陸閘の間に土のうを設置。その後、作業員が陸閘のハンドルを回してゲートを動かし、水の出口をふさいだ。

 近畿地方整備局淀川河川事務所の森東哲郎副所長は「豪雨で今も九州などが厳しい状況になっている。工事中で暫定的な処置ではあるが、一定の治水効果を発揮していきたい」と話した。