帝国ホテルが京都で新規開業を目指すホテルの進出先となる弥栄会館(京都市東山区)

帝国ホテルが京都で新規開業を目指すホテルの進出先となる弥栄会館(京都市東山区)

 帝国ホテル(東京)は9日、京都市東山区・祇園の弥栄会館を改修して新たなホテルを開業する計画について、施設を所有する学校法人「八坂女(にょ)紅(こう)場(ば)学園」(同区)と協議を始めることで基本合意した。開業は2022年以降となる見通し。国内屈指の歴史とブランドを持つホテルが、京都を代表する花街に進出する計画が正式に動き出した。

 ホテルと学校法人の両トップが同日午後に京都市内で記者会見して発表する。

 弥栄会館は1936(昭和11)年、祇園甲部歌舞練場の隣に完成。地上5階、地下1階で、城郭の天守を思わせる風格があり、2001年に国登録有形文化財となった。祇園のランドマークとして長年親しまれてきたが、耐震問題から演劇などに利用された大ホールは現在使用されていない。

 同社は「帝国ホテル」を東京、大阪、上高地(長野県)の全国3カ所で運営する。新規出店は1996年開業の「帝国ホテル大阪」(大阪市)以来、四半世紀ぶり。文化・観光都市の京都への進出は長年検討しており、最適な立地を探していた。

 計画では、弥栄会館を賃借し、建物の景観を維持しながら耐震化と大規模な改装を実施。具体的な整備方針は今後、同学園や市と協議する。客室は60室程度になる見込みで、宴会場は設けない方針。宿泊料金は1泊平均10万円前後になるとみられ、京都観光に訪れる富裕層や海外の要人などの利用を見込む。